本日行われた公式戦の結果は以下の通りです。

vs.姫路獨協大学(12:00キックオフ)  場所:関西福祉大学

2-0(前半:1-0、後半:1-0)

【得点】德永、比嘉

2勝1敗1分で迎えた後期第6節の姫路獨協大学戦。綺麗に澄んだ空と爽やかな秋風が心地よい日でしたが、10月下旬とは思えないほどの日差しが照りつけ選手の体力の消耗が少し気なりました。しかし一つの判断に責任と覚悟をもってプレーし、自信あふれる選手たちの戦う姿がチーム全体に勇気を与え2-0と後期初の無失点で試合を終え、勝ち点3を獲得することができました。

試合前のミーティングでは今日の試合が24日、28日と続く3連戦のうちの大事な一戦であることが強く伝えられました。さらには『セットプレーの重要性、試合の流れを尊重した打開力と展開力、メンタルのコントロール』が勝利するためのキーポイントになることも合わせて伝えられました。選手たちの表情も特に緊張した様子はなく、非常にリラックスした状態で監督の話に耳を傾けそれぞれの役割を整理しているようでした。前節の勝利からチームの状態は上向きになっています。この流れを切らさず躍動する選手のプレーに私は期待しました。
前半開始早々からこちらが主導権を握りボールを保持する予想通りの展開となりました。後期初スタメンの青島、比嘉もしっかりと試合に入り冷静なプレーができていたと思います。すると開始わずか5分で試合は動きます。仙頭が前線の守備から相手のビルドアップを阻止してボールを奪いドリブルで相手ペナルティエリア内深くまで進入しクロス。荒田には合いませんが高く上がったこぼれ球を德永が観客を沸かせる豪快なボレーシュート!!貴重な先制点を奪います。
前節に続き空中戦もほぼ制圧し、セカンドボールに対する反応も素早く保持する時間をさらに高めて試合を優位に運びました。前半はビルドアップ時のボールを動かすテンポが遅くスライドされてしまうこと、DFラインから中盤へボールを前進する際の選手の距離感が少し遠く感じたこと、出し手と受け手のイメージが合わずノッキングしカウンターを受ける場面が少し気になりました。しかしボールを失ってからの切り替えスピードが速く、相手の攻撃の芽を摘んでいたので大きなピンチを招くことなく終始こちらのペースで試合は進み前半を終了します。

ハーフタイムでは、『ビルドアップ時の中盤の関わり方、サイドからの進入、相手のDFラインの攻略法、相手攻撃の妨害策』を整理し次の1点の重要性が再度伝えられました。試合を優位に運びスコアもリードした中での修正だったので慌てることなくベンチも落ち着いた雰囲気でハーフタイムを過ごしました。

後半開始から、相手は空中戦やセカンドボールへの対応を前半よりも激しくそして素早くしこちらの自由を奪うように修正してきたことがうかがえました。
開始2分にピンチを迎えます。ビルドアップのミスから相手にボールを奪われあわや失点かという場面。相手のシュートミスに救われました。後半の入りに少し不安を感じましたが選手たちは試合の流れを尊重し全く臆することなく柔軟に対応していました。すると15分に試合が動きます。セットプレーのチャンスから比嘉がきっちりと頭で合わせ待望の追加点。次の1点がどちらにこぼれるのかわからない展開の中セットプレーで得点を奪えたことでチーム全体が落ち着きを取り戻しました。スタートポジションをとり続け相手より先に良いポジショニングを確保した中でボールに関わっていく細かな作業が全体的に光りました。時計の針が進み、暑さの影響からか脚を伸ばす選手や疲労を感じさせるプレーが目立ちはじめます。ファーストDFの決定が遅れ、守備の連動が機能せずスペースが生まれそこを使われ自陣に進入を許すシーンもありました。後半28分には中盤での不用意な失い方から決定的なピンチを迎えますがゴールラインぎりぎりで棚町がブロックしゴールを割らせません。その後は交代枠を使い、できるだけこちらの流れを切らさずに試合を終わらせる展開へ持っていきました。交代で入った選手が役割を整理し運動量を確保して仲間の助けとなり、さらにチームを活性化してくれました。セットプレーやサイドを起点とした広い展開から相手ゴールを脅かし3点目!とまではいきませんでしたが終始チャンスを作り続けました。
そして試合終了のホイッスル。無失点で試合を終わらせ、2連勝を飾りました。

今日は立ち上がりから非常に高い集中力を保った試合ができていたと思います。チームの良い流れを継続し自信と覚悟をもって試合に臨む選手たちの勇敢な姿がとても印象的でした。後期初の無失点で試合を終えることができたのも彼らの自信とさらなるチームの飛躍につながるのではないでしょうか。24日、28日と連戦は続きます。選手たちは疲労回復に全力で努め少しでも良いコンディションで次節に臨んでもらいたいです。今日出た選手だけでなくチーム全体で誰が試合に出てもいいように準備をしていきたいと思います。この連戦からいよいよ上位との直接対決が始まります。直接対決を制していくためにも確かな技術が必要だと今日の試合で感じました。ピンチをしっかり防ぎ、しのぐ守備の技術、チャンスをきっちりと得点に結びつける攻撃での技術。これからの上位対決でポイントになってくると思います。
チームを勝利に導くために重要な働きかけを監督が行い、それをヒントに選手たちがその状況に合ったプレーを的確に決断し、選手たちのイメージが共有され美しいゴールへの道筋が生まれるように確かな技術が必要です。良いイメージや良い選択肢を持っていてもそこへパスを通したり、突破したり、ゴールを決めたりする技術がなければただのイメージで終わってしまいます。イメージで終わらせず結果へ結びつけるためにこれからも細部へのこだわりを忘れずトレーニングしていきたいと思います。

『技術に終わりはない』

まずはこの連戦を必ず3連勝へ導けるよう引き続きサポートしたいと思います。
油断大敵!!

姫路獨協大学の皆さま、応援に駆け付けてくださった関係者の皆さま、本日はありがとうございました。

コーチ 西野誠