6/24(日)、びわこ成蹊スポーツ大学との激闘から一夜明けた昨日、まだ自分の中で試合を整理・消化できないまま時間だけが経過していきました。1部の大学に対してこれまでにはないほどの手ごたえを感じ堂々とプレーしていた選手の姿を思い返すと、勝利をあと一歩のところで逃してしまった現実が頭から離れず、今までになかった痛みが胸に広がりました。
2部Aリーグに所属しているために、全国大会に出場するチャンスはこの関西選手権だけになります。その挑戦は4回戦で終わりました。

試合を振り返ると、全員が本気で目指した全国大会への出場に、値するパフォーマンスだと感じた内容でした。全身全霊で相手と戦い、怯むことなくそれぞれが仲間を助ける最高のプレーを披露しました。ベンチからはコーチやリザーブのメンバーが、スタンドからはサッカー部全員が声を枯らして声援を送り、目が離せない展開に誰もがピッチに釘付けになっていました。団結したチームが11人のメンタルを充実させ、魂の込もったプレーを引き出していました。失点による嫌なムード、得点で蘇るエネルギー…一進一退の攻防をピッチの一番近くで見守り、熱い感情が全身の鳥肌を立たせっぱなしにしました。延長での勝ち越しゴールに誰もが一度は勝利を確信しましたが、最後に待っていたのは敗退という二文字でした。こんなにも落差の激しい感情を経験したことはなく、ピッチに倒れこむ選手を眺めて自分の力不足にただただ嘆くだけでした。

力を振り絞ってポジティブな思考でこの試合を捉えるとするならば、負けたからすべてが無駄になることは決してないということです。敗戦の衝撃が心をえぐり、立ち直れないほどのエネルギーを吸い取ります。しかしそれは、『真剣勝負』『本気の戦い』をしたからこそ得られる痛みだと思います。一つの準備と一つの判断、そして一瞬の閃きと一瞬のリスクマネージメント。監督はこれらを見誤ってはいけません。冷静に試合を分析し、理路整然とした考えの中に勝利を引き寄せる最善の手を打たなければならない。私がチームにもたらした敗戦という結果は、勝負師として最善の策を講じられなかったことを証明しています。ほんの少しの差で勝負が分かれる試合を、身を持って経験しました。決して忘れてはならない敗戦ですし、この痛みとともに自分は前へ進んでいくしかありません。そして、この試合を目にしたすべての人の心を動かしたであろう選手全員を称えたいと思います。負けはしましたがチームに残したものはとても大きいと感じています。

トップチームの公式戦は、後期リーグのみとなりました。
全国大会への道は断たれましたが、1部リーグ昇格という大きなミッションが残っております。今度こそみんなの笑顔が見られるように、この試合後の背中を目に焼き付けて自分自身RESTARTしたいと思います。

監督 中田 洋平