本日行われた公式戦の結果は以下の通りです。

vs.甲南大学(15:15キックオフ) 会場:流通科学大学

3-4(前半:2-1、後半:1-3)

【得点】仙頭2、OG(オウンゴール)

上位に食らいついていくために負けられない甲南大学との一戦は、前半を2-1でリードして後半を迎えましたが、打ち合いの末3-4で敗戦していまいました。これで順位は4位と変わりませんが、上位との勝点差を広げられ、さらには5位以下のチームとの差が縮まるという展開になりました。

前節の反省を活かして今週はセカンドボールを拾う意識を高め、もっと全体がコンパクトになるようにトレーニングを積みました。コンパクトになるだけでなく、いいスタートポジションをボールが蹴られる前にどれだけとることができるかがポイントであることも伝えました。そして、11人それぞれに与えられた自分の役割を果たし、チームのために走ること、切り替えること、味方を助けてあげることを求めました。

非常に集中した中でウォーミングアップを行い、試合の入り方も何の問題もありませんでした。立ち上がりは相手が後ろを固めるような展開で攻撃に人数をあまりかけず、ボールを保持することはできますがなかなか決定機をつくれません。守備の面ではボールを失っても素早く切り替えて奪い返す回数が多く、ほとんど危険なシーンはありませんでした。そんな中で前半30分、セットプレーのセカンドボールを棚町が反応して相手のファウルを誘いPKを獲得します。これを仙頭が落ち着いて決め、先制に成功します。相手の攻撃に対して不安はほとんどありませんでしたが、40分にロングスロー1本でルーズボールを相手に拾われてあっけなく同点にされます。このまま1-1で折り返すかと思われましたが、前半の残り時間がなくなったところでバイタルエリアに進入した仙頭からのスルーパスに西尾が反応し、相手との接触でまたもやPKを獲得します。2回目のPKも仙頭が難なく決め、最高の形で前半が終了します。

ハーフタイムには、こちらから働きかける前に選手たちで反省点を挙げ、高い集中力を保ったまま体を休めていました。相手のシステムでできやすいスペースの使い方を指摘し、5バック気味になった守備を崩すためにワンツーや2列目の飛び出しなどを繰り出していこうと伝えました。ただし、相手は負けているから攻撃に人数をかけてくる可能性があることも加えて後半へと送り出しました。

予想したとおり、相手はシステムを変更して少し攻撃的な戦い方へとシフトしてきました。後半の立ち上がりはしっかり相手のやり方に対応し、ベンチで見ていてもそれほど違和感なくプレーしているようでした。しかし後半17分、少し前へとポジションを動かした選手がクロスボールに飛び込んでゴールに叩き込み同点とされます。さらに3分後、勢いづいた相手に強烈なミドルシュートを決められて試合をひっくり返されます。点を取りに行くしかなくなったこちらも諦めずにゴールを目指し、セットプレーから相手のオウンゴールを誘って振り出しに戻します。3-3の時点では追いついたこちらがパワーを取り戻し、攻勢になっていた流れでしたが、後半36分にまたもやクロスボールから相手に前に入られてルーズボールを押し込まれました。終盤にも粘りを見せますが、必死に戦う相手を上回ることができず3-4で試合が終了しました。

全部員が応援に駆けつけ、雨の中で大きな声援で後押しをしてくれていただけになんとしても勝ちたかったのが本音ですが、最後の1歩で反応が速かったのは甲南大学の方でした。内容ではセカンドボールを拾ったりボールを動かしたりと、全体的には悪くなかった中で4失点してしまったということは、勝負どころで上回ることができなかった自分たちの問題です。両チームともこの一戦が重要であることは痛いほど理解していましたが、前期の悔しさを全面に出してプレーする相手を、シャットアウトするだけの地力を発揮することができませんでした。
試合当日の準備や入り方、雰囲気など、本当に良かったと思います。しかし、試合というのは当日だけで語ることはできません。むしろ、試合前日や当日に何か特別なことをしても結果が大きく変わることはなく、それまでに取り組んできたものこそが当日の緊張感溢れるピッチで表現されます。技術が高いだけでも気持ちが強いだけでも勝利には届きません。日々のトレーニングですべてにこだわって情熱を注ぎ続けるひたむきな姿勢が個人を成長させ、勝利につながっていくものと信じています。

残り5試合、どのような結果を残していくか、関西福祉大学の真価が問われる時です。
辛いことや苦しいことほど人は逃げ出したくなりますが、その状況に立って乗り越えようとする強いメンタリティが今まさに必要で、そこで見えた景色と抱いた感情は崖っぷちで必ず活きてきます。続けるのが難しいことほど価値があり、次につながります。

あせらない。
あわてない。
あきらめない。
苦しい時こそ頑張りどころ。
そして、今はまだ全然苦しい状況ではない。ここで苦しいなんて言ってられない。

このチームには、現状を打破していく力があります。
反省点は見逃さず、切り替えて次節の準備をしたいと思います。
甲南大学の皆さま、応援に駆けつけてくださった関係者の皆さま、本日はありがとうございました。