本日行われた公式戦の結果は以下の通りです。

vs.神戸国際大学(15:15キックオフ) 会場:流通科学大学

1-0(前半1-0、後半0-0)
【得点】徳永

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2部Aリーグの昇格がかかった後期リーグがいよいよ始まりました。先週の前期9節(京都大学戦)の勝利から後期リーグに向けていいスタートを切りましたが、今日の試合を迎えるまでに体調不良やけが人が出るなどの難しい準備期間がありました。しかし、今日の試合では前期の開幕戦以来となる無失点での勝利をあげ、ピッチにたった11人がしっかりと役割を果たしてくれました。

試合前のミーティングでは、試合の入り方、不安定な天候によるピッチコンディションの変化に対応すること、試合の展開によってどのような進め方をするのかを判断すること、これらを『コントロール』する重要性を伝えました。また、いい守備からいい攻撃につなげるために全体をコンパクトにすること、そして京都大学から2失点したセットプレーでやらせないことなども強調しました。

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試合は、相手の中盤が中に人数をかけながら前線の動き出しに対してシンプルに裏を狙ってくるような攻撃が目立ち、サイドに広がり気味だったこちらのサイドハーフが機能せず一進一退の攻防が続きました。また、攻撃ではボール保持者に対するサポートや受け手の動き出しが少なく、ボールがうまく回らない現象が起こりました。しかし、空中戦をほとんど制していた強みを生かし、相手陣内のスローインから向田選手がロングスローで中にボールを放り込み、佐藤(壮)選手が頭ですらしたスペースに待っていた徳永選手が待望の先制点をあげます。その後も何度か得点チャンスをつくりますが追加点を奪うことはできません。守備の面では、最終ラインがコンパクトを意識してうまくラインをコントロールし、相手にほとんど決定機を与えませんでした。

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ハーフタイムには、もっとファーストアプローチを速くかけること、相手の怖い部分を消すことなどを伝え、守りに入らず追加点を取って優位に進めようと送り出しました。

後半は均衡した状態が続く中、相手の勢いに乗った攻撃に対して受身になってしまい、奪ったボールもなかなかつなぐことができず簡単に相手ボールにしてしまうシーンが多くなりました。すると、勝ってはいるものの1-0というスコアが消極的なプレーを誘い、ミスや失点を恐れてアグレッシブな動きがなくなってしまいました。試合展開を感じながらコントロールすること、と試合前に伝えましたが、我慢している展開がまさにその時でした。どんなコーチング、どんなプレーが今必要で、誰が発信してコントロールするのか。ここに物足りなさを感じました。試合残り15分間は押し込まれながらも守備陣が最後まで体を張って相手の攻撃をしのぎ、無失点できっちり試合を終わらせてくれました。

見ている側が手に汗握る試合展開となりましたが、チーム全員で手にした勝ち点3はとても価値があり今後につながる結果です。これまでは攻撃陣がほとんどの試合で複数得点を記録してきたため1得点が少ないように感じますが、1得点の無失点勝利はとてもきれいなスコアだと私は感じます。「弱者は敗者にあらず、強者は勝者にあらず」という言葉を聞いたことがありますが、勝負というのは実力だけでは測れない不思議で不確実なものです。だからこそどんなスコアでも勝利することに大きな意味があります。勝ち続けて首位の背中を追うしかない現状では、どんなことが起こっても対応できる準備をし、現場力を磨き、少しの運を引き寄せるポジティブな行動が必要です。特に現場力という点では、試合中にベンチから伝えられることは限られているため、選手が自ら考えて行動する主体性を発揮することで相手の攻撃を切ったり流れを取り戻したりすることができます。それは一人だけ考えて動いていても効果はなく、11人全員でイメージを共有して試合を進めていかねばなりません。この試合を『コントロール』することは決して簡単ではありませんが、これから試合を勝ちきるためには必要不可欠の要素です。

後期リーグも勝利しての良いスタート。今日の試合をしっかり振り返り、自分たちでできる準備を進めていきたいと思います。
神戸国際大学の皆さま、応援に駆けつけてくださった関係者の皆さま、本日はありがとうございました。