C1チーム担当の吉岡聡です。

私が関西福祉大学サッカー部のコーチに就任して1年目の今シーズンは、関福大が3年ぶりに1部リーグに返り咲き、関西学生サッカーリーグは第100回大会となる記念すべきシーズンでした。

また、私にとっては関西そして大学サッカーへの初挑戦となった今シーズン。素晴らしい選手やスタッフそして大学の方々、スポンサー様など多くの支えて下さる皆様と共に全力で走り抜けた実りあるシーズンでした。

 思い起こせば約1年前の1月12日、2022シーズン開始全体ミーティングでの関西福祉大学サッカー部コーチ就任挨拶から始まった今シーズン。新しい赤穂の地、新しい大学サッカーという環境への挑戦に胸を躍らせ、身の引き締まる思いでネクタイを締めて挨拶に臨んだ事をつい昨日のことのように覚えています。それと同時に、今シーズンは私にとって1年弱とは思えないほど濃密で刺激的な毎日だったと、走り抜けた日々に思いを巡らせながら感慨深く、そして自分自身の変化の大きさに驚きと喜びを感じています。

 さて、今シーズンAチームは関西学生サッカーリーグ1部リーグ7位で残留、夏には関西選手権を突破し昨シーズンに続き2年連続となる総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント(以下 総理大臣杯)に進出を果たしました。

目標の一つとしていた1部リーグ上位進出とはなりませんでしたが、今シーズンのチームスローガン「果敢」を胸に、アグレッシブかつスピーディーな関西福祉大学のサッカーを貫いたことが、このような創部以来初の1部リーグ7位と2年連続での総理大臣杯出場という成績を残せた大きな理由の一つだと考えています。

 なかなか勝利を掴めなかった1部リーグ前期の序盤戦。苦しみながらも自分たちのサッカーを信じ、高め、ベストの準備をして次なる相手に挑み続けた毎日。1部リーグ前期第5節の同志社大学戦(〇1-0)のリーグ戦初勝利を皮切りに大きく勢いを得て真夏の関西選手権を突破、2年連続となる総理大臣杯出場の切符を手に入れました。2年連続での全国大会への挑戦は初戦で新潟医療福祉大学に敗戦し一回戦敗退という悔しい結果となりましたが、この全国大会の経験からチームがもう一回り成熟し、1部リーグ後期では前期よりも更にレベルの高いゲームを展開することができました。

 また、私自身はAチームのサポートと同時にC1チームの主担当として1年間指揮を執り、Iリーグ(グループC)において順位こそ13チーム中10位と振るいませんでしたが過去最多の勝ち点と勝ち点率を残すことができました。リーグ序盤はなかなか結果が出ませんでしたが、そんな苦しい中でも4回生キャプテンの西川修大や副キャプテン中心に4回生がチームをリードし、最後までついてきてくれたことがリーグ終盤の好調に繋がったと考えています。特にIリーグ最終戦となった関西大学SOLEOとの試合は、結果こそスコアレスドローでしたが、能力の高い相手に対して果敢にボールを握りながら何度も相手ゴールに攻め込み、今シーズン目指してきたスタイルを明確に示してくれた素晴らしいゲームでした。

個性が強く、人間味があり、何だかんだサッカーと仲間が大好きで、勝負になると目の色が変わる負けん気の強い選手たち。そんな今年のC1チーム4回生のメンバー。まだまだ選手として人間として未熟な側面も沢山あり、それが何だか憎めなかったし好きなところでもありました。シュウト、キラ、ウッチー、カズキ、リョウキ、ソウマ、本当に感謝しています。

また、今シーズンの最後をC1で迎えた上記6選手以外にも今シーズンC1に関わってきた沢山の選手が多くのものをC1チームに残してくれたし、沢山のことを私に教えてくれました。本当に感謝しています。

 勝利のために、目指すビジョンのために、夢の実現のために、どれだけ日々積み重ねられるか。一時の結果や感情に左右されずにどれだけ日々をやりきれるか。結局は「目標実現」のための準備の質と量、そしてそれを実行し続けるための意志が全てといっても過言ではないと改めて感じたシーズンでした。

その点で今シーズン自分自身はAチームをはじめBチーム、C1チーム、C2チーム、関西福祉大学サッカー部に対して、その時のベストで向き合いやり抜けたのではないかと自負しています。

もちろんその過程において、より良い方法やさらに出来ることがある事に気づかされる事も多く、失敗もありました。自分の未熟さに自責の念を抱いた日々も少なくありませんでした。しかしそれらもやり抜くからこそ見えるもの。そしてやり抜く意志があるからこそ人がアドバイスをくれるのでしょう。

今シーズン残した成績も勿論ですが、目標に対してやり抜けたと思えるプロセスへの納得感、スタッフや選手達と同じ目標に対して本気で真摯に向き合い走り抜けた日々こそが何より誇れるし、今の自分自身の血となり肉となっていると強く感じています。

 やり抜くからこそ見える確かな手ごたえ、やり抜くからこそ直面する自分の未熟さ。全てに向き合いこれからも人として指導者として成長していきたいし関西福祉大学に更に貢献していきたいと考えています。

 最後になりますが、今シーズン関福大サッカー部を支えて下さったスポンサーの皆様、大学関係者の方々、長いシーズンを通して常に温かく支えて頂き誠にありがとうございました。日々の活動を支えて下さるだけでなく、良い時も悪い時もチームの成長や試合内容に共感し、一つの勝利に共に喜んでくださる気持ちが本当に嬉しかったです。

来シーズンは更なる高みを目指し、私自身もよりチームに多くの貢献ができるよう今シーズンでの学びを活かしこれまで以上にエンジン全開で走っていきたいと思います。

今シーズンも沢山のご支援とご声援を頂き誠にありがとうございました。来シーズンも関西福祉大学サッカー部をどうぞ宜しくお願い致します。

サッカー部コーチ 吉岡聡