本日行われた公式戦の結果は以下の通りです。

vs.大阪商業大学(15:15キックオフ) 会場:姫路獨協大学

3-3(前半:1-1、後半:2-2)

【得点】大深、荒田2

連敗をストップさせて迎えた前期リーグ最終節。前半に先制して主導権を握るもアディショナルタイムにコーナーキックから失点して少し後味が悪い形で試合を折り返します。後半は逆に相手に勢いよく攻め込まれ、カウンターとコーナーキックから連続失点し難しい展開に。しかしそこから荒田の活躍でなんとか2点を取り返し、さらに逆転できるチャンスはありましたが結局決めきれず、互いに得点できないまま3-3の引き分けで前期リーグを終えました。

フィジカルレベルの高い大阪商業大学に対して、今日は「ゲームコントロール」と「セカンドボール」という言葉をかけて試合に臨みました。前節でうまくいかなかった後半の運び方やプレーを選択する質を例に挙げ、修正や改善が必要な時間帯にプレーを切ったり相手を下げさせたりする全体の共有とコーチングを要求しました。また、ロングボールを多用してくると予想される相手に、ボールサイドへの集結とセカンドボールの奪い合いが重要になると伝えました。

断続的に小雨が降るコンディションが非常にいい中でキックオフ。相手は攻撃の起点になる仙頭を立ち上がりから徹底的なマンツーマンで抑えにかかり、これまでにあまりなかった戦い方に戸惑う様子が見られました。さらに相手は球際に激しく、中盤ゾーンでのボール奪取からカウンターをしかけるはっきりとした戦術が狙いのようでした。そこで、SHの大深と松山がキーになると感じ、中盤での失い方に注意しマンツーマンによって空いてくるスペースを利用するように声をかけました。その2人のボールの引き出しがうまくはまり、効果的にゴール前まで運んでチャンスを作り出します。そして31分、サイドの仕掛けから仙頭がタイミングよく大深へつなぎ、角度のないコースからうまくシュートを決めて先制に成功します。リードして試合を折り返したかったのですが、アディショナルタイムにコーナーキックから失点し振り出しに戻されます。

ハーフタイムにどのようにすればボールを動かすのが効果的かを提示し、中央が必ず空いてくることを強調しました。そして、中盤の4人とSBのポジショニングやボールの呼び込みが重要であると伝えました。そして、セットプレーとカウンターが脅威であることも再度確認しました。

後半もこちらが主導権を握って試合を進めますが、立ち上がりのビッグチャンスを外すと慌しい展開が始まります。セカンドボールを拾われて広いエリアへ展開されたり、ルーズボールの処理ミスからカウンターを食らったり、結局そのカウンターで得点を許してしまいました。連続失点を防ぎたいところでしたが、コーナーキックの高い精度と迫力ある競り合いに力負けし、後半19分に1-3と突き放されてしまいます。しかし、リードされる展開から今季は2度逆転しているので、諦めることなく選手たちを信じて声をかけ続けました。攻撃は変化のあるパスから何度も決定機をつくっていたので得点は期待していました。すると後半27分に相手のクリアミスを荒田が拾ってそのままゴール隅へ突き刺します。この1点でチームに活気が戻り、どんよりした雰囲気から勝利を匂わせる空気へと変わっていきました。何度も何度もチャンスをつくってはシュートを決めきれず、相手に防がれ、そこからまたカウンターをしかけられるといったアンバランスな展開になり、本当にどちらに転ぶかがまったく読めない流れでした。その流れを引き寄せたのはまたもや荒田。ペナルティエリアそのすぐ外で得たFKで、相手の足元を抜く技ありのゴールでついに同点まで持ち込みます。その後も相手を上回るチャンスを演出しますが、シュートがゴールラインを割ることはなく3-3のまま試合が終了しました。

2点、3点差を追いつく、逆転することができるチームの底力が前期リーグは目立ちました。一方で3失点したゲームが3試合と、失点後の立て直しがうまくできていない問題点が浮き彫りになったと思います。後期リーグに向けて着実に勝点を積むためには安定した守備と複数失点を減らすことが必要になってきます。今日で言えばセットプレーから2点を奪われる苦しい展開だったため、同じような失点を繰り返さない修正力や我慢の時間にどれだけ粘り強さを出していけるかなど、ゲーム状況の理解と対応が勝利を近づける要因の一つとなりそうです。攻撃陣の破壊力は昨年からさらに磨きがかかり、11試合の終了時点ですでに昨年の総得点36を上回っています。しかし、前期リーグにおいてもまだまだ得点に結びつけられるシーンはたくさんあったので、この数字に満足せず攻撃にバリエーションを加え、フィニッシュの精度を高めていきたいと思います。
前期は、上位3チームが勝点で並ぶ混戦模様で幕を閉じました。後期リーグは、当たり前ですが一度対戦したチームとの再戦です。お互いに特徴を理解したうえで戦う難しさに見所があると思います。中断期間における課題解決や基礎の上積み、特徴を掴まれていてもそれを上回る攻撃の連続性に取り組みます。

大阪商業大学の皆さま、応援に駆けつけてくださった関係者の皆さま、本日はありがとうございました。

次週からは、ノックアウト方式の関西選手権が始まります。
昨年の1部撃破に続く2年連続の1部撃破、そして総理大臣杯出場を本気で目指して戦います。さらなる熱いご声援をお願いいたします。