本日行われた公式戦の結果は以下の通りです。

vs.大阪産業大学(14:15キックオフ) 会場:神戸学院大学

0-1(前半:0-0、後半:0-1)

【得点】なし

台風の影響により3週間ぶりのリーグ戦となった大阪産業大学戦は、勝てば順位が入れ替わる直接対決でした。相手が得意とするボールポゼッションに耐えながら、非常に緊張感のある均衡した展開の中でチャンスをうかがっていましたが、ロングスローの攻撃からクリアボールを拾われてカウンターで失点し、その1点が決勝点となり0-1で敗戦しました。リーグ戦はこれで3連敗。2部Aリーグを勝ちきる難しさを痛感させられる状況となりました。

2週間空いたことによるチーム全体のモチベーションは下がることなく、むしろこの試合に向けてのトレーニングの取り組みや雰囲気はとても良かったと思います。試合前のミーティングでは、自分たちの良さを発揮するために緊張感を味わいながら自信を持って試合に臨むこと、相手の強みを少しでも減らしていくために気をつけるべきこと、そしてこの試合を制して越えなければならない壁を一つ越えよう、そう伝えました。風もなくとても動きやすい天候のもとで、両チームともにウォーミングアップから積極的に声をかけて緊張感のある雰囲気をつくりだしていました。

立ち上がりからセカンドボールを拾う意識、球際で競り合う激しさがあり、ボールを持たれる時間は少なくとも危険なシーンはあまりありませんでした。しかし、徐々にピッチを広く使われる展開からコースを限定できずボール保持者へのアプローチが遅れだすと、縦パスを簡単に通されて押し込まれる時間が増えていきました。中盤と最終ラインの間をうまく突かれて守備が思うようにはまりませんでしたが、フィニッシュまで持ち込まれる数は少なく、最後の局面では粘り強さが光りました。攻撃面では右サイドで何度か相手を崩してクロスから得点を狙いにいきますが、こちらもうまく合わせることができず無得点のままハーフタイムを迎えます。

ボールの出所を抑えるポイントを確認し、最終ラインの押し上げをもっと増やして中盤がもう一つ前でプレスをかけられる状態をつくるように求めました。攻撃では相手が嫌がっている裏への抜け出しと、保持する時間ができていたサイドを起点にしていくことが効果的であると指摘しました。スコアレスで折り返したことで選手全員が冷静に試合を見極めており、落ち着いて話を聞いていたので、後半にかける期待は非常に大きかったです。

後半は修正点をしっかりプレーで表現し、ボールが持てる時間や相手ゴールへと迫っていく機会が増えました。奪ったボールをシンプルに裏へ流し込み、西尾と比嘉が献身的な運動量で相手DFを苦しめて攻撃の時間をつくりました。比嘉のクロスに飛び込んだ西尾のシュートは惜しくもGKに弾かれ、セカンドボールを拾った徳永が放ったシュートはクロスバーに弾かれ、あと一歩のところで決めきれずにいると、後半28分に失点してしまいます。相手のカウンターにGK佐藤(由)が一度はシュートブロックしますが、こぼれ球を狙っていたのは相手でした。シュートブロックにフィールドの選手は一瞬足を止めてしまい、少し遅れてあがってきた相手に決められて均衡が破れます。追いつくまでに時間は十分あったので、後ろのバランスを保ったままこれまでにチャンスができていたFWのためからの攻撃を継続したいと考えました。佐藤(壮)がルーズボールを拾ってフィニッシュまでもっていくシーン、ロングスローやコーナーキック、セットプレーからゴールに迫るシーンなど、選手はホイッスルが鳴るまで惜しみないハードワークで得点を目指しましたが、ゴールラインを割ることなく試合が終了しました。

越えなければならない壁を越えられず、これで3連敗となりました。5試合が消化した時点で、前期リーグと同様に2勝3敗の負け越しですが、前期リーグはここから破竹の4連勝を記録して順位を上げていきました。後期リーグもそうするしかありません。今日のような研ぎ澄まされたプレーを連続し、自分たちの良さを引き出しながら相手の強みを消していく内容で戦えば、必ず結果はついていくると思います。勝負を分けるのは、90分のうちの1プレーであり、1つの判断であり、1つのポジションであり、1歩です。そこに思いがけないスーパープレーや不可解なジャッジによって左右されることがあったとしても、それは大きな問題ではありません。サッカーはそういうスポーツであり、逆にそれらに助けられることもあるからです。重要なのは勝利を引き寄せるプレーを日々のトレーニングで磨き続け、偶然や幸運に頼らずに実力で勝つことだと信じています。

今日は敗戦してしまいましたが、大阪産業大学を相手に崩れかけた守備面に改善が見られたことは好材料です。
残りの4試合に向かってチームがどう切り替えて前へ進んでいくか。どんな結果でも振り返って修正していく謙虚な姿勢は変わらずに、次節の首位 同志社大学戦の準備をしたいと思います。
大阪産業大学の皆さま、応援に駆けつけてくださった関係者の皆さま、本日はありがとうございました。