GKコーチ兼C2チーム担当の那谷です。

 トップチームからC2チームまで全てのチームの活動が終わり、そして間もなく今年が終わろうというところで、2021シーズンの振り返りをしようと思います。

 まずGKコーチとして振り返ると、各カテゴリーの戦績はトップチーム(2部リーグ)が21試合22失点(最少失点タイ)、率1.05点/試合。Iリーグでは、Aチームが6試合9失点、率0.66点/試合。Bチームが7試合4失点(最少失点)、率0.57点/試合。C1チームが7試合14失点、率2.00点/試合。C2チームが4試合6失点、率1.50点/試合というものでした。もちろんさらに失点数は減らしていかなければなりませんが昨年に比べれば格段に良くなったといえます。
 今シーズンGK陣と関わるうえで心掛けていたことは、昨年できなかった『GKで勝つ』ということでした。どんな試合でも、そして力が拮抗した試合であればあるほどGKの安定と活躍は必要条件になり、GKのパフォーマンスがシーズンを通したチームの調子に直結しているといっても過言ではありません。
 その点で言えば今年はどのカテゴリーのGKも非常に素晴らしいパフォーマンスを発揮し、チームの勝利に大きく貢献してくたれと思います。総理大臣杯の予選で全国大会初出場のターニングポイントとなるPKストップを見せた水井。シーズン終盤ではそれまでスタメンだった水井に代わり出場した大原も同様に高いパフォーマンスを発揮しチームの1部昇格に大きく貢献してくれました。またBチームを支え続けた4年の池内や、その池内不在の穴を見事に埋めてみせた同じく4年の中川、C1チーム新戦力の大月(1年)や、常にスタメンの座を争っていたC2チームのGK陣など、多くの選手が活躍してくれたシーズンでした。
 GKコーチを任される者としてGKの活躍でチームが勝利することほど嬉しいものはありません。彼らの活躍は決して私の力などではなく全て彼らのものですが、それでも素晴らしい活躍をしてくれた選手たちには感謝しかありません。
 来年から1部に参入し「関西1部の大学のGK」としてより一層の高い守備力が求められることは言うまでもありません。今年以上に『GKで勝つ』ことにこだわって取り組んでいきたいと思います。

 続いてC2チームの今シーズンは、IリーグDブロックで3勝3敗0分7得点6失点:4位、失点数3位タイ、失点率1.00と昨年よりも成績は上がったものの、その実コロナの影響で2試合が不戦勝となるなど、自分たちの力で勝った試合はたった1試合だけでした。
 何よりも悔しいのが、後半ロスタイムの最後のセットプレーで失点し勝点を逃した試合が二度もあったこと。それまで粘り強く戦い続けていた選手たちを一瞬で奈落の底に突き落とすような結末は、外から見ている自分にとっても非常に受け入れ難いものでした。

 思い知らされたのは『日々の積み重ねが最後に出る』ということです。
 日頃から「ゴールを守ること」や「点を取ること」といったサッカーの本質は追求してきたつもりでしたが、日々のトレーニングでその1日に、その1つのメニューに、その1つのプレーに、その1歩にまでこだわることを本気で積み上げられていたのか、そこが最後の最後で結果という形で表れていたように思います。
 そしてこのような劇的な敗戦の後にこそ大事になってくるのが、その負けを自分自身で受け止めようとしているか、自分自身の足りなさに向き合おうとしているかということだと思います。
 試合でも練習でも日常生活でも同じですが、失敗してしまった人や負けてしまった人がへらへらと周囲を、何よりも自分自身をごまかすかのように立ち振る舞っている姿を見かけることがあります。確かに自分の失敗を認めることは怖いし、私のような小心者は周囲に何と思われているのかを想像するだけで身震いしてしまいます。
 それでもやはり起きた結果を真正面から受け止め、二度と同じ轍は踏むまいと努力を積み重ねることこそが人間を成長させるのだと思います。笑ってごまかし失敗をやり過ごそうとすればするほどに、その人の言葉や行動の価値は本来の重みを失いふわふわと曖昧なものになっていくように感じられます。失敗して泣く必要も怒る必要もありませんが、その失敗と自分自身の言葉が決して軽くなってしまわぬようにぐっと受け止め前を向いていくことが大切なのだと思います。
 勝負の世界では偶然に上手くいくこともあるかもしれません。しかし最後の最後、本当に大事な時にこそ真価は問われるもので、いつ訪れるかも分からないその時に向けて決して後悔しないよう日々を積み重ねていきたいものです。

 今年は私が関福大に来て2シーズン目。相変わらず苦悩の日々に変わりはありませんが、きっとそんな日々の積み重ねもこれからの人生をより豊かにするために必要なものだと思います。来年をより良い一年にできるように、まずは今年あと少し、日々の積み重ねを無駄にせず過ごしていきたいと思います。

 最後になりましたが、日頃より本学サッカー部をご支援いただいている皆様にはこの場をお借りして感謝を述べさせていただきます。
 2021年は本当にありがとうございました。2022年も私たち関西福祉大学サッカー部を何卒よろしくお願いいたします。

GKコーチ兼C2チーム担当 那谷