本日行われた公式戦の結果は以下の通りです。

vs.龍谷大学(12:00キックオフ) 会場:関西福祉大学

2-1(前半:1-1、後半:1-0)

【得点】西尾、棚町

10/1(第2節)の勝利以来、勝点を積み上げることができずに迎えた第9節。前節と同じように開始早々に失点し嫌な流れを引きずるかのような立ち上がりになりましたが、コーナーキック2本で2得点を奪って逆転し、5試合ぶりの勝利をつかむことができました。苦しみながらも勝点3を積み上げ、入替戦に向けてなんとか土俵際で踏みとどまる粘りを見せています。

試合前のミーティングでは、敗戦の反省から「攻撃の起点」がどこでつくれるか、プレーが切れた時に相手よりいかにスタートポジションを早くとることができるか、90分通して高い集中力を保ち、その集中力によって自分の感情をコントロールすること、などを伝えました。1秒も途切れさせない集中力で身体を無意識に動かし、ジャッジやイージーミスに大きく左右されることなく勝利するためのプレーの選択が重要であることも伝えました。

前節同様に、立ち上がり4分でセットプレーのこぼれ球を強烈なミドルシュートでゴールに叩き込まれあっけなく先制を許します。連敗からくる暗雲が漂い、失点直後はコーチングやアグレッシブなプレーはなく静かな攻防が時間を進めていきました。この流れを変えたのはコーナーキックでした。金枝が中央に入れたボールに西尾がタイミングよく相手の前に入って頭で同点ゴールを奪います。早い時間に振り出しに戻せたことで落ち着きが生まれ、徐々に攻撃の時間が増えていきました。相手のDFラインが高くなっている所をうまく突き、FWでボールが収まり始めると、サイドからの攻撃も効果的になり得点する空気が感じられてきました。しかし思うような展開にはならず、逆に保持する時間が増えていくにつれてイージーなパスミスでカウンターをくらい、相手が前がかりになって勢いをつける状況にもなり、互いにチャンスを活かしきれないまま1-1でハーフタイムを迎えます。

ボール状況に関わらず相手のラインが非常に高いこと、サイドに展開した時に中のマークがルーズになること、自分たちの失い方が悪くて自滅していることなどを指摘し、後半に向けてサイドからの攻撃とFWへのサポートなどを整理しました。また、本気で勝利するために全員のハードワークと覚悟をプレーで表現するよう求めました。

後半も安易なボールロストとカウンターが繰り返される展開が多く、どっちつかずの不安定な戦いが続きました。そんな中、やはりサイドが起点となって相手陣内に進入できる場面があり、そこで得たCKから逆転弾が生まれました。徳永が入れたボールはファーサイドまで流れ、そこでマークを外した棚町がヘディングで突き刺します。相手のマークが緩くなるセットプレーから2得点を奪い、ようやくリードした状態で試合を進めることができます。その後はバイタルエリアまでボールを運ぶだけでシュートを打てそうなシーンで積極性を欠き、プレーが切れないままボールを失って守備に追われることが多々ありました。得点がどちらに転んでもおかしくない状況の中、金枝や西尾が決定機を逃して追加点を奪えず、試合を決定づけることができません。残り時間が数分となったところで、相手がセカンドボールを拾ってサイドへ展開し、絶妙なクロスボールから中央でフリーになった選手がシュートを放ちます。万事休す…かと見送った瞬間、GK佐藤(由)が驚異の反応でボールをかき出し、最大のピンチを抜け出しました。結果、2-1で4連敗を断ち切りる勝利を収め、入替戦に首の皮一枚つながる勝点3を積み上げました。

どんな内容であれ、今日は勝たなければいけない状況で見事に勝利できたことを素直に喜びたいと思います。先制される試合が続く中で、試合を捨てずに追いつき、追い越した逆転劇に価値があります。しかし、ホームグラウンドで戦う上で使い慣れたピッチをもっとうまく使ってボールを動かしたかったというのが本音で、少しのプレスにパスがずれたりクリアが短くなったりするシーンがたくさんありました。立ち上がりや残り時間が少なくなった場合にはセーフティファーストに徹するプレーも必要ですが、もっと自分たちで試合を落ち着かせて冷静に「パスをつなぐ、引き出す」の作業ができるようにならなければいけません。ボールが来てから慌てたり周囲の状況を確認したりと、オフの時の準備に課題が残りました。

勝って自信を取り戻すという意味では、非常に大きな1勝でした。
チームの完成度で言えばまだまだ発展途上ではありますが、この勝利をきっかけに残り2試合はさらに修正と上積みをして4位以内の奇跡を信じたいと思います。
気温の低い寒空の下、今シーズン最後のホームゲームにたくさんの方に足を運んでいただきました。

龍谷大学の皆さま、応援に駆けつけてくださった関係者の皆さま、本日はありがとうございました。