昨日行われた公式戦の結果は以下の通りです。
vs.天理大学(15:15キックオフ) 会場:流通科学大学
1-3(前半:0-1、後半:1-2)
【得点】左近
2連勝で迎えた天理大学戦は、前節の失点を修正できず3点を先行される苦しい戦いの末、相手の粘り強い守備を前に1点を返すのがやっとでした。前期に続いて天理大学に敗戦し、この結果順位を4位にさげてしまいました。
試合前のミーティングでは、自分がやりたいプレーだけをするのではなく、状況に応じて相手が嫌がるプレーを選択するように伝えました。また、ミスが起こった時やうまくいかない時間が続いた時に、崩れず我慢していくメンタリティも求めました。
ここ数日の気温とは異なり、太陽が照りつける暑さの中で試合が始まりました。立ち上がりはどちらも様子をうかがう展開になり、均衡した状態が続きました。ボールを奪っても前へうまく運ぶことができず、サポートする選手の距離が遠く感じました。すると19分に自陣中央でボールを奪われ、カウンターからあっけなく得点を許してしまいます。なんとなくエンジンがかかり切らないチーム全体の雰囲気に苛立つ選手を見ると、試合前に伝えたメンタルのコントロールがうまくできていないと感じました。失点後は徐々にペースを取り戻すことができましたが、なかなか反撃の糸口を見出すことができず前半が終了します。
ハーフタイムのベンチでは、ポジティブな声をかける者もいれば思ったことを伝えるでも修正するでもなく単に周りに不満をこぼすだけの者もいました。はっきりと意見し合えばいいものを、ほとんど目を合わさずただ空中に言葉を投げかけるだけでした。そのような状況から、「イライラしても前に進めない。0-1で負けていることを受け入れ、90分戦った上でどうやって勝ちにもっていくかを考えること」や、セカンドボールがほとんど拾えていない全体の距離感の遠さと相手FWの対応について指摘をしました。
後半は開始早々に得点チャンスが訪れましたが、西尾のヘディングシュートはバーに嫌われ、そのこぼれ球も決めきることができません。直後に狭いエリアから相手のプレスを逃れられずにボールを失い、またもや素早いカウンターからシュートを決められて0-2となります。リードを広げられたことによる精神的なダメージと苛立ちをなかなか消化できず、15分にもゴールキックのセカンドボールを拾われてパス1本でゴール前へ侵入されます。なんとか相手のしかけについていきますが接触がファウルとみなされてペナルティキック、失点となります。0-3の状況から左近が素晴らしいミドルシュートを決めて1点を返しますが、その後はいくつかの決定機をものにできず相手の粘り強い守備と素早い攻撃に苦しめられ、1-3のまま試合が終了しました。
2試合で7失点と、守備面に大きな課題が残る結果です。DF陣だけの問題ではなく、この試合で言えば立ち上がりの反応の鈍さやボールの失い方、チーム全体の雰囲気など、失点する可能性を自分たちで与えてしまっているように感じました。前線でボールがなかなか収まらず、ラインの押し上げが難しかったことも要因のひとつです。今のチームの短所が端的に出た試合…という印象です。リードしている時やうまくボールを動かせている時には、多少のミスでもみんなでカバーしたり鼓舞しあったりできますが、少しストレスを感じたり我慢の時間が続くとネガティブになってしまいます。波に乗れないといいプレーができないのは実力がない証拠で、自分がいい時のイメージのままプレーすることでそのギャップに苦しみ、「こんなはずじゃない」と意地になる悪循環を招きます。苦しい時にチームおよび選手それぞれの真価が問われることを、まだ分からずにピッチに立っているように見えました。試合当日は選手に前向きにプレーしてもらうためにポジティブな発言をすることを心がけていますが、この働きかけだけではいけないのかもしれません。
前向きに一歩動き出すには、「今、起こっている」現状を受け入れることから始まると思います。
この試合では1-3で敗れ、今は4位です。前期終了時点では3位という高順位でも自動昇格には手が届いておらず、後期は前期以上にギリギリの戦いが続きます。
4位という現状を受け入れ、3位を譲ってしまった甲南大学との一戦に向けてチームを一つにしていきたいと思います。
目には見えない相手の闘争心(打倒 関福)が様々なところからひしひしと伝わってきます。どの試合も重要な一戦ですが、次節は今後の行方を左右する大きな分岐点になりそうです。
天理大学の皆さま、応援に駆けつけてくださった関係者の皆さま、昨日はありがとうございました。