本日行われた公式戦の結果は以下の通りです。

vs.神戸学院大学(14:15キックオフ) 会場:関西国際大学

4-2(前半2-1、後半2-1)
【得点】原田、寺田、仙頭、佐藤(壮)

後期リーグ連勝を継続している中で迎えた神戸学院大学戦。相手の激しいプレスとスピーディなカウンターに苦しめられましたが、4-2で今日も見事に勝利し怒涛の5連勝を飾りました。
4連勝中とはいえ、不思議なもので勝つことが当たり前になると自然と気が緩んでしまったり、何となく試合に勝てるものだと思い込んでしまったりします。今週のトレーニングの一場面でそのような空気が少し見られたので、試合前のミーティングではメンタル面への働きかけを意識しました。また、セットプレーによる得点が続いていることから、今日の試合もセットプレーが重要であると伝えました。

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試合開始5分、コーナーキックからファーサイドでフリーになった原田選手がヘディングで幸先よく先制します。先制点によって優位に立ち、試合を進めやすくできる展開を後期リーグは続けられています。セットプレーで相手がマークを外すという分析ミーティングが得点に繋がりました。しかし、得点後は相手の徹底した背後を狙う戦術とプレッシャーの迫力に押され、自分たちのリズムでボールを動かすことができません。ボールを奪ってから落ち着きを与えるプレーがほしいところでしたが、相手の素早いカウンターにつかまり徐々に相手も勢いをつけてきます。すると13分、イージーなコントロールミスから相手にいい状態でボールを奪われ、簡単にサイド突破を許すとゴール前の守備もコースを切れずGKと1対1になります。やられた…と思いましたが、佐藤(由)選手が片手1本でシュートを弾き出し、大きなピンチを凌ぎました。1つのプレーで流れが大きく変わる中で前半26分に寺田選手がダメージを与える貴重な追加点をあげます。2-0で前半を終えたかったのですが、前半41分に前節同様セットプレーからこぼれ球を押し込まれて2-1で折り返します。

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ハーフタイムは口数が少なく、リードしているにもかかわらず少し重たい空気が流れていました。相手の脅威は前線の動き出しとボールを奪った後の素早いロングボール。みんな感じてはいましたが言葉に出していなかったので、そこを修正するようにはっきりと伝えました。また、相手のプレスは人に向かってきていたため、無理にボールを持たずに素早く動かしてゴール前へ持っていくように意識させました。

後半開始早々、イージーなパスミスとコミュニケーションの連携ミスから失点し2-2の同点とされます。1つの凡ミスをチームでカバーできれば問題ありませんが、ミスが2つ続くと失点の可能性は非常に高くなります。この失点で試合は振り出しになります。ここから相手を突き放せるかどうか…チームの底力が試される展開になりました。後半10分、相手のルーズなマーキングを逃さず、コーナーキックからファウルをもらってPKを獲得します。仙頭選手の放ったシュートはクロスバーを叩きましたが、相手の進入のフライングによりやり直しとなります。緊張感が高まる中で今度はきっちりと決め、3-2と再びリードします。さらに相手は累積警告による退場で数的不利となりますが、リスクを負って点を取りにくる迫力は衰えませんでした。それでも相手のプレスをパスでうまく回避しながら、シンプルなサイド攻撃から交代で入った佐藤(壮)選手が4点目を奪います。相手は10人になりながらも最後まで諦めずにボールに喰らいついてきましたが、結局4-2のまま試合が終了し後期リーグ5連勝を記録しました。

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今日はBチームが応援に駆けつけてくれ、今季初めてリーグ戦をチーム全員で戦いました。
ピッチの脇から聞こえてくる声援を耳にし、11人はきっと気持ちが引き締まったはずです。チームメイトや周りでサポートしてくれる人の後押しというのは本当に力になります。

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イエローカードが多く出た激しい試合内容でしたが、試合前に伝えた「メンタルコントロール」がしっかりできた結果が4-2の勝利でした。追いつかれても焦らず得点を重ねる。相手のアフターにも冷静に対応し、苛立ちをプレーに出すことはほとんどありませんでした。以前であれば考えられないことです。すぐに文句を言ったり切れてプレーをやめる選手が多かったこのチームが、試合ごとに少しずつ成長し、ゲームの展開を尊重できるようになってきました。もちろんリードしている展開だったからいい方向に流れたのかもしれませんが、難しい試合でもものにしていく彼らの逞しさを実感しています。

このチームの課題は守備の改善です。失点が続き、不安定なプレーになって失点を招いています。とにかく得点を重ねてくれる攻撃陣のようなゴール前の迫力が守備陣にも必要です。少しバランスが崩れたり後手に回ったりするとバタつきを隠せず、相手の攻撃を予測する余裕も見られません。サッカーは相手がいるスポーツなので、守備陣ももっと試合を通して駆け引きの経験値をあげていってほしいです。「このようなケースは切り返す可能性が高いな」、「チャレンジが遅れたから次のコントロールを狙おう」など、技術的な経験ではなく、ゲーム感覚・賢さ(と表現するのが望ましいかはわかりませんが。)を身につけていかねばなりません。
後期リーグの結果だけ見れば、これ以上ない理想的なレース運びです。そして、次節の大阪大学戦とその次の流通科学大学戦がいよいよ最大の山場となります。どちらも前期リーグに完敗しており、もう同じ相手に土を舐めるわけにはいきません。監督としてピッチに立つまでにできる限りの準備と働きかけをしていきますが、チームが、選手が試合に向かってどのように準備していってくれるのかを楽しみにしています。

好調のときに転落の種は蒔かれる。
常に危機感を持ってアラートにプレーすることを要求していきます。

神戸学院大学の皆さま、応援に駆けつけてくださった関係者の皆さま、本日はありがとうございました。